上原ひろみ at 赤坂BLITZ

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
feat.アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス"MOVE"日本ツアー2012

2012年11月14日赤坂BLITZ

日本ツアー初日。
「おかえり」の声があがる。
しかしヨーロッパ(ロシア、ウクライナ、その他色々あげていた)を廻ってきたトリオにいわゆる初日らしい揺らぎは感じられず、堂々としたもので。


演奏。

すごかった。

３ピースで、それぞれがはっきり人間くさい音を奏でながら、地味ではなく、華やか。
流れるような平凡でないリズムでありながら、躍動感を失わない。ドラムとピアノという打楽器が左右からリズムを高めあい支えている。
コケティッシュな表現もややガッチリ聴こえるのは彼女の人柄か？
むしろギターを弾くどっぷりしたアンソニーの方が実はコケティッシュなような…。
「上原ひろみ」を観に行ったのだが、3人を聴いた。
聴きやすさと華やかさを備えた音響、自由な叙情性、そして難解になりがちなリズムでありながらエモーショナル。

かっこよかった。


ステージは。
ピアノ、６弦ベース？ギター？(アンソニー)、ドラム(サイモン)の３ピース。
下手にピアノ、上手にドラム、中央に弦。３人が目線を交わしながら演奏出来る、客席に開かれた三角形。
(ドラムが上手におかれ、しかも正面からではなく、斜め横から見る違和感。横から見ると手前や奥を叩き分けるドラマーの動きが立体的で楽しい。)

彼女にとって日本初のワンマンスタンディングらしい。(フジロックや海外では経験あり。)

最初はほとんどが棒立ちだった観客が最後には控えめながらそれぞれ揺れていた。

２曲ごとくらいに軽い挨拶。
柔らかな彼女の声は会場を和ませる。
曲中にも時々、見えているのかいないのか、暗い客席の方に顔を向けてアピール。
ピアノの上のポワポワした鍵盤楽器(何だろう？)を入れて雰囲気を変えたり。

自分が盛り上がってきたのに会場はまだ声援がなかったり、かと思えば控えめなフロアから拍手や声が上がったり。

照明は多少色がついているくらいでシンプル。
ひろみさんはドレープのある薄い白のブラウス(ワンピース？下半身見えず)に、一つにまとめた髪の上の方にウィッグか地毛かフワフワしたボリュームを出して右サイドに大きな花飾りをつけたドレッシーな雰囲気
おじさん２人のステージ、おじさんだらけのフロアの中に咲いた安らぎでした。
個人的好みから言えば、赤坂BLITZというスタンディング会場には衣装はもう少しカジュアルな方がかっこよかったなぁと思ったりもしたけれど。


登場
演奏。
MC。前に出てメンバー紹介とオールスタンディングについて。
演奏。
ソロ演奏。
MC。「Reality」「Fantasy」「In Between」
演奏。
アンコール。


MCで「この３曲が最後の曲」と解説したときに起こった観客の『えー』にちょっと困った顔をしながら「とても長い曲だから大丈夫です」と笑顔で応えた彼女がとてもキュートだった。


終演後、出口に本日のセットリストが数枚貼ってあった。
このシステムは嬉しい。




完売の赤坂BLITZ。
キャパは約1400。
男女7：3くらい？年齢層は大学生～定年後まで幅広く、平日ということもあり、いかにも仕事あがりの服装が多い。

普段行くライブは女性のシャンプーの香りや若者の熱の中なのに対して、間隔に余裕あるものの、おじさん達の中に２時間立ち続ける違和感は予想外だった。