ひとりごと

自分はサポーターやファンとは言えないただのミーハーだけれど。


マツは、
若い頃から実力を認められたエリートで。プロになってすぐ、ちょっと遊びが過ぎたけど、少し歳上のチームメートや奥さんの影響を受けたりして、サッカーに真面目になったと言っていて。
お洒落で。腕に家族の名前のタトゥー入れたりもして。
Fマリノスが降格しそうな時サポーターの怒声に耳を塞ぐほど苦しんで、優勝したときは全力疾走して喜んで。
ちょっと乱暴だけど、チームメートの面倒見も良くて。チームが上手くいかないときは食事会を率先したり。
模範的なキャプテンとは違う、でも兄貴なキャプテンで。

守備的なポジションなのに、攻撃的で、「松田早く帰ってこーい」とか思いながら攻撃から戻ってこないマツを見るのが実は楽しかった。

熱くて、生意気で、好き嫌いも結構あって、でも一度気に入った人間にはなついて、ファンがどんなに長蛇の列を作っても他の選手が帰る中で一人ひとりの目を見ながら出来る限りサインし続けてくれて、器用なのに不器用で、ほんとバカで。

ベテランと言われる年齢になって怪我も多くなって色々悩みながら、それでもよりかっこよくなって。

16年以上プロ選手だったから色々な時期があって、自分みたいなミーハーでも色々想い出すことがある。

吠える姿も競り合う姿も苦しむ姿も、イタズラっぽい八重歯の笑顔も頼もしい笑顔も、泣き顔も少しやつれた感じも、かっこいいのに少しサルっぽいところも、とても魅力的で。



サッカー選手には、移籍もあるし、代表から外れていくことも、引退もある。

人間だから、必ず死も訪れる。



でも、この別れは急すぎる。早すぎる。